はじめての方へ|樹木葬の墓石・プレートの種類と選び方をわかりやすく解説

最近では新しいスタイルのお墓が増えていて、その中でも注目されているのが樹木葬です。樹木葬は木や草花を墓標とするため、お墓としての実感が持てないのではと感じる方がいるかもしれません。しかし実はプレートなどの形で、小さいながらも墓石をおくことができる場合が多くあります。
目次
●墓石の代わりに樹木や草花を墓標とする樹木葬
●樹木葬の墓石の種類
●デザインで後悔しないためのポイント
●デザインや文字の実例と注意点
●證大寺の樹木葬
●まとめ
墓石の代わりに樹木や草花を墓標とする樹木葬
樹木葬は墓石の代わりに、樹木や草花を墓標とするお墓のことです。しかし樹木葬でも墓石を置くことができるのをご存知ですか。そこで樹木葬と一般的なお墓の違いについて、樹木葬でおける墓石とはどんなものかを解説します。
一般的なお墓と樹木葬との違い
一般的なお墓と樹木葬との大きな違いは、墓石があるか否かだけではありません。一般墓は先祖代々継承していくものですが、ほとんどの樹木葬は当代限りで継承を前提せず、永代供養付きとなっている場合がほとんどです。また樹木葬は大きくわけると山間部にある「里山型」と呼ばれるものと、「庭園型」と呼ばれる霊園の一角などにあるものの2種類があります。
樹木葬について詳しくは、リンク先の記事もご参照ください。
https://shoudaiji.or.jp/baton/post558/
樹木葬でも墓石やプレートが設置されることは多い
そもそも墓石とは、一般的には石材を使って建てたお墓のことをいいます。現在のような墓石を建てるお墓の歴史は浅く、主流となったのは明治時代の終わり頃のことです。故人を埋葬したことを周知するための目印として、石や木の柱を建てた墓標が起源とされています。
樹木葬では木や草花が墓標とされますが、故人の目印となるように小さな墓石やプレートなどが設置されることが多くあります。遺族などがお墓参りする際に、墓石やプレートが故人を偲ぶ目印になることが理由となっているようです。
樹木葬の墓石はタイプによって異なる
とはいえ、すべての樹木葬で墓石やプレートが設置できるというわけではありません。たとえば里山型の樹木葬の場合は、自然との調和を考えて設置できないというルールを定めているところもあります。また庭園型の場合でも、合祀して埋葬するタイプの樹木葬では、設置場所がない場合もあります。設置場所があっても、共有の記念碑的な墓石の一部として小さなプレートを配置するスタイルになっていることもあります。このように樹木葬ごとにルールは異なります。
樹木葬のタイプ別に傾向を見てみると、霊園などにある庭園型の樹木葬で個別埋葬するものは、小さな墓石やプレートが設置できるものが多いといえるでしょう。
樹木葬の墓石の種類
樹木葬を行う霊園ごとに、墓石を設置できるかどうかのルールは異なりますが、設置できる場合でも、墓石やプレートのサイズや形状、素材などは、霊園ごとに決まっている場合が多いです。またある程度の縛りはあるものの、いくつかの種類の中から選ぶことができるケースもよく見られます。
樹木葬の墓石やプレートの素材
では樹木葬の墓石やプレートは、どんな素材が使われていることが多いのでしょうか。樹木葬だと、一般墓に比べて使用する石の量が少ないため、比較的高級な石材がよく選ばれています。石質が硬くて丈夫で劣化しづらく、光沢があり重厚さも感じられる黒御影石は、人気の石材のひとつです。このほかやわらかい印象になるピンクの御影石や、比較的安価で艶がある白御影石も人気があります。石目の中に青く光る結晶が入ったインパラブルーや、石目に貝殻の化石が入って青く光るブルーパールなどもあります。また石ではなく透明なガラスを素材としたものなど、素材にはさまざまな種類があります。
墓石・プレートの形状やサイズのバリエーション
樹木葬の墓石・プレートの形状や大きさは、霊園によって決められていることが多いです。霊園ごとに個性が発揮されている場合もあり、さまざまなバリエーションが見られます。オーソドックスなのは四角のプレートです。しかし同じ四角でも厚みをもたせ、側面にも彫刻できるよう工夫されたものもあります。このほか円形のプレート、扇型のものなどの形状を採用している霊園もあります
樹木葬を選ぶ際に、どのような墓石やプレートが置けるかということも、ポイントの1つとしてみるのもよいかもしれません。
デザインで後悔しないためのポイント
樹木葬の墓石やプレートは、大きさや形状は決められていることが多いものの、そこに刻む内容は自由であることが多いです。そのため故人らしい墓石となるよう、オリジナルのデザインを施すケースが多く見られます。
墓石プレートでよく彫刻される「家名・個人名・メッセージ」
樹木葬の墓石プレートでは、通常のお墓のように「故人の名前や命日は入れる」といった決まりごとがないのが一般的です。名前や命日は入れても入れなくてもよく、またアルファベット表記も可能な場合がほとんどです。
刻む言葉でスタンダードとなっているのは「●●家」といった家名や故人の名前などです。このほか故人への感謝をこめたメッセージ(ありがとう、感謝等)や、故人が好きだった言葉などを刻む例も多く見られます。ただしプレートのサイズなどによって、彫刻できる文字数にはある程度の制約があります。また文字だけでなく、イラストなどのデザインも彫刻できる場合が多いのも特徴といえるでしょう。
花柄・リーフ模様など自然を感じるデザイン
デザインの例としては、自然を感じられるものとなるよう、故人が好きだった花や木、リーフ模様などを刻んだものもよく見られます。どのような植物を選ぶかによって、オリジナルのデザインができあがります。
シンプル・モダンな彫刻スタイル
シンプルモダンなものとしては、家紋を刻むスタイルもあります。伝統的な和の要素を取り入れることで、格調高い印象になると人気です。また刻む文字について、フォントにこだわる方も意外と多くいらっしゃいます。
デザインや文字の実例と注意点
樹木葬の墓石プレートは、比較的自由にデザインできるのが一般的で、色を使ったデザインや、手書きの文字やイラストを彫刻できる霊園もあります。ただしどこまで対応してもらえるかは、霊園によって異なります。そのため事前にデザインが可能な範囲を確かめておくことが大切です。また彫刻デザインの内容によっては、追加料金が必要となる場合もあります。
自由度が高い樹木葬の墓石プレートですが、その目的は故人を偲ぶためのものです。そのため敬意に欠ける言葉や差別的な表現などは避けるべきとされています。また故人の個人情報や政治的・宗教的なスローガンなども避けた方が無難です。このほかアニメやマンガのキャラクターなど、商標や著作権で保護されているものを許可なく使用すると違法となります。デザインを考える際には、敬意や配慮があるものになっているか、注意するようにしましょう。
家族と相談しておくべきこと
樹木葬の墓石プレートデザインを決める際には、ほかにも注意しておきたいポイントがあります。それは家族との相談です。誰かの一存で決めるのではなく、家族と相談して意見を集約させて決めることをおすすめします。
樹木葬の墓石プレートは、故人の個性や家族の願いなどを示すものでもあります。また故人1人だけでなく、家族で同じ樹木葬に入る場合もあります。家族みんなが納得できるように、しっかり相談してよりよいデザインとなるようにしてください。
證大寺の樹木葬
写真:森林公園昭和浄苑 樹木葬の墓石プレート
證大寺は日本最古の看取のお寺で、正式名称は「続命院 法輪山 證大寺」といいます。続命院から数えて1200年の歴史があり、「続日本後記」にも掲載されている由緒あるお寺です。浄土真宗の本山、東本願寺に所属してから400年になります。
證大寺の樹木葬は、お寺が遺族に代わって永代供養してくれ、維持管理費もかからないため、後継ぎがいなくても安心だと人気があります。お寺ならではの手厚い供養も評判で、毎日、僧侶が読経してくれます。證大寺は浄土真宗大谷派のお寺ではありますが、生前の宗派不問で入ることができ、檀家になる必要もありません。また将来に渡って合祀されることもないので、他の人と同じお墓に入るのは抵抗があるという場合でも心配ありません。
證大寺の樹木葬は、1名用から利用できるものから、夫婦などペアのもの、家族で利用できる8名までの区画などがあり、希望によって選ぶことができます。また樹木葬はペットと一緒に入ることもできるという特徴もあります。
證大寺では、森林公園昭和浄苑(埼玉)、船橋昭和浄苑(千葉)という2つの霊園を直接運営しており、この2つにも樹木葬があります。永代供養や生前の宗派不問などの要件も證大寺と同様で、供養も手厚く行われています。
樹木葬の費用相場など、詳しくはリンク先の記事をご参照ください。
https://shoudaiji.or.jp/baton/post779/
證大寺について詳しくは
證大寺:https://shoudaiji.or.jp/
證大寺 江戸川:https://edogawa2.eitaikuyou.life/
森林公園 昭和浄苑:https://higashimatsuyama2.eitaikuyou.life/
船橋 昭和浄苑:https://funabashi2.eitaikuyou.life/
まとめ
樹木葬は木や草花を墓標とするお墓ですが、実際にはプレートなどの形で墓石を置ける場合が多いです。樹木葬の墓石プレートは、故人を偲ぶための目印のような存在だといえるでしょう。いろいろなデザインができるのも特徴で、家名に花のイラストを添えたり、故人の名とともに感謝のメッセージを刻んだりなど、複数の要素を組み合わせてデザインされることも多く見られます。お墓参りに訪れる場所となるので、デザインする際は家族で相談してみんなが納得できるものにしましょう。