墓じまいの服装はどうすればいい?喪服と平服の違いと最適な服装の選び方
最近では墓じまいする方が増えています。とはいえ何度も経験するものではないため、わからないことも多いでしょう。墓じまいは墓石の撤去工事だけでなく、遺骨を取り出したり法要を行うなどさまざまなシーンがあります。墓じまいに立ち会うことになった際、服装やマナーなどどんな点に気を付ければいいのかをシーン別に解説します。
目次
●墓じまいに立ち会うときの服装
●墓じまいの服装は喪服と平服どちらを選ぶべき?
●墓じまいの服装、状況別に最適な服装を選ぼう
●墓じまいに立ち会う時の服装マナーと注意点
●墓じまいのご相談|證大寺
●まとめ
墓じまいに立ち会うときの服装
墓じまいを行う際は、閉眼供養を行ってお墓から遺骨を取り出し、墓石を撤去します。また取り出した遺骨を改葬先へ納骨することも、墓じまいの一環となります。従って墓じまいに立ち会う時の服装は、どのタイミングで立ち会うかによって、どんなものがふさわしいか変わってきます。
墓じまいの手続きについて、詳しくはこちら。
https://shoudaiji.or.jp/baton/post14/
墓じまいの服装は喪服と平服どちらを選ぶべき?
墓じまいに立ち会う時は、先祖や故人への敬意として適切な服装で出席したいものです。そうなると喪服で行くべきなのか、それとも平服でいいのか悩むことになりがちです。まずは喪服と平服の違いについて知っておきましょう。
【喪服】冠婚葬祭の「葬」にあたる際に着用する礼服のこと
喪服とは、冠婚葬祭の「葬」にあたる際に着用する礼服のことを指します。漆黒や墨黒と呼ばれる深い黒で、光沢がない生地で作られており、ゆったりめのシルエットとなっているのが一般的です。男性はブラックスーツ、女性はブラックフォーマルとも呼ばれます。急な通夜や葬儀などで慌てないように、日常から一着は用意しておきたいものです。
【平服】冠婚葬祭における平服はカジュアルということではない
平服というと普段着を思い浮かべる人もいるかもしれませんが、冠婚葬祭における平服とはカジュアルな服装ではありません。喪服を一段階グレードダウンしたもののことで、男性なら黒や紺、グレーなどのダークスーツ。女性の場合は黒や紺、グレーなどのスーツやアンサンブル、ワンピースなどを指します。
墓じまいの服装、状況別に最適な服装を選ぼう
墓じまいの服装は前述した通り、どのようなシーンや状況で立ち会うかによって変わってきます。まずはシーン別のふさわしい服装について説明します。
遺骨の取り出しや墓石の解体工事のみの場合の服装
遺骨の取り出しや墓石の解体工事に立ち会う場合は、平服でかまいません。また山の中など足元が悪い場所にお墓がある場合などは、もう少し砕けて動きやすい服装でもよいでしょう。ただしその場合でもお墓参りでの服装と同様に、落ち着いたカラーやデザインの服装を心がけるようにしましょう。
閉眼供養や法要がある場合の服装
閉眼供養や法要などで僧侶にきてもらう場合は、喪服を着用するのが基本となります。僧侶が来る際は、敬意を表すために正装が望ましいとされているからです。
改葬の場合の服装
改葬する場合は、新たな納骨先に納骨するか否かによって変わってきます。新しくお墓を建てるなどして開眼供養だけを行う場合は、平服で出席してかまいません。お墓を建てること自体は祝い事となるので、喪服を着る必要はないからです。ただし開眼供養と納骨式を同時に行う場合は異なります。弔事は慶事より優先されるため、喪服を着用するのがマナーとなります。
墓じまいに立ち会う時の服装マナーと注意点
基本的な服装のマナーは前述した通りですが、天候など状況によってはマナーが変わる場合もあります。ではどのような点に注意すればいいのでしょうか。
親族と事前に着ていく服を相談しておく
墓じまいに立ち会う際は、親族が集まる場となることが多いです。身内だけだから堅苦しくなく平服でいいと考える方もいれば、基本のマナーに添って喪服でと考える方もいるので、墓じまいを主宰する方や親族などに、あらかじめドレスコードを確認するようにしましょう。相談なしで喪服がマナーだと思って参列したらみんな平服だったり、その逆のこともあるかもしれません。事前に相談しておけば、足並みを揃えることができます。
暑い日、寒い日の服装
暑い時期は体調不良で倒れることがないよう、涼しい格好を心がけるようにしましょう。男性は上着を脱いで、ワイシャツのみの姿となってもよいとされています。女性はワンピースなど風通しのよい服装を選ぶとよいでしょう。
反対に気温が低くて寒い時期は、コートなどを羽織ってもかまいませんが、男女とも黒や紺など暗めの色のものを選ぶようにします。また毛皮やレザーなど、殺生を連想させる生地のものは避けるのがマナーです。
雨の日の服装
雨の日の服装は通常と変わりないものの、どんな傘を選ぶかについては注意するようにしたいです。派手な色や柄の傘は避け、黒やグレーなど落ち着いたカラーのものを選ぶようにしましょう。また透明のビニール傘でも失礼には当たらないとされています。
子供の服装は制服か暗めの色の服を選ぶ
墓じまいに子どもが出席する場合は、制服を着用させるのが一般的です。制服は喪服代わりとみなされているためです。学校に制服がなかったり未就学児の場合は、黒や紺、グレーなどのズボンやスカートと白いシャツなど、無地で落ち着いたデザインのものを選ぶようにしましょう。赤ちゃんの場合は、無地で地味なカラーなら普段着でもかまわないとされています。
派手な時計やアクセサリーは避ける
墓じまいに立ち会う際、アクセサリーを着けて出席してもかまいません。とはいえ派手なアクセサリーや時計は避けるようにしましょう。アクセサリー類は故人へ敬意を表す程度にとどめ、存在を主張しないものを身に着けるのがマナーとなっています。髪をまとめるのにヘアークリップなどの装飾品が必要な場合も、無地で柄や光沢のないシンプルなものを選ぶようにしましょう。
墓じまいに呼ばれた際の持ち物について
墓じまいでは墓石に手を合わせる機会があるので、数珠を持って行くようにします。特に僧侶が来て読経してもらう場合は、忘れないようにしましょう。香典については、遺骨の取り出しや墓石工事だけに立ち会う場合は、基本的に不要とされています。ただし納骨式に呼ばれた場合は、「御仏前」や「お供え」を持参するのが一般的です。
墓じまいのご相談|證大寺
證大寺は江戸川区にある浄土真宗のお寺です。最近は墓じまいが増えたことから、證大寺に相談に来る方も多くなっているそうです。證大寺には一般墓のほか、樹木葬や納骨堂、永代供養墓などさまざまな種類のお墓があり、生前の宗旨宗派を問わず受け入れてくれるお墓もあります。また證大寺は千葉県の船橋市と埼玉県の東松山市で「昭和浄苑」という霊園も直接運営しており、2つの昭和浄苑もお墓の種類が豊富で、首都圏からのアクセスもよい場所にあります。このような理由から改葬先として選ばれ、相談に来る方が増えているようです。
墓じまいの相談事例:Aさんの場合
證大寺に相談にやってくる方は、「改葬先の選択肢」として具体的な相談で来る方もいますが、「どうすればいいのかわからない」と相談に来る方もいます。そんな場合でもどんな方法が適切なのか、親身になって相談にのってもらえます。
例として事例を紹介します。Aさんはご夫婦とも九州出身で、今は東京にお住まいです。Aさんの夫は長男で、九州にあるお墓を継いでいたものの、認知症になってしまいました。夫の兄弟は全員が九州から離れて暮らしており、夫の代わりに継いでもらうこともできません。九州のお墓のことをどうすればよいか悩んで、證大寺に相談にやってきました。
Aさんはこれまで墓じまいのことは考えたことがあるものの、夫の先祖から永年継承されてきたお墓が、自分たちの代で途切れてしまうのが申し訳なく、罪悪感のようなものもあったとのこと。そのため墓じまいできず、そのままにしていたそうです。しかし證大寺に相談して「墓じまいはしても、お参りじまいはしない」ことが大切だと思えるようになり、墓じまいの決心ができたといいます。
実際それまでは、お墓が遠いため手を合わせる機会がなかったとのこと。しかし墓じまいをして證大寺に新たにお墓を持つことで、お参りしやすい環境となりました。そうなると先祖や故人のことを考える機会と時間が増えたそうです。またお参りしている姿をお孫さんにも見せることができ、「またここから繋がっていくのだ」と感じることができたといいます。
墓じまいの決心がまだついてなくても、證大寺なら相談にのってもらえます。悩んでいる方は、證大寺に相談してみてはいかがでしょうか。
墓じまいのご相談は下記のリンク先をご参照ください。
證大寺:https://edogawa2.eitaikuyou.life/
森林公園 昭和浄苑:https://higashimatsuyama2.eitaikuyou.life/
船橋 昭和浄苑:https://funabashi2.eitaikuyou.life/
まとめ
墓じまいに立ち会うことになったら、シーンや状況に相応しい服装を心がけるようにしたいものです。まずは基本的なマナーを身につけておくようにしましょう。とはいえ主宰者や親族によっては考え方が異なり、ドレスコードが変わることもあります。まずは親族間で相談して、足並みを揃えるようにしましょう。