墓じまいにかかる費用を徹底解説!平均費用や内訳、費用を抑えるポイントまで解説
墓じまいとは、お墓の墓石を撤去して更地に戻し、お寺や霊園などに返却することです。墓じまいをすると、お墓にあった遺骨も場所を移して改葬することになります。そのため撤去工事や改葬などの費用もそれなりにかかります。そこで墓じまいにかかる費用の内訳について解説し、あわせて費用を抑えるポイントなどについてもお伝えします。
目次
●墓じまいって一体いくらかかるの?費用の全体像を把握しよう
●墓じまい費用の支払い方法は?誰が払うの?
●墓じまい費用、もっと詳しく知りたい!費用の内訳を深掘り
●墓じまい費用|少しでも抑える方法
●墓じまい、費用以外にも知っておきたいポイント
●墓じまいに関するご相談は證大寺に
●まとめ
墓じまいって一体いくらかかるの?費用の全体像を把握しよう
墓じまいにかかる費用相場は30〜300万円程度といわれています。相場金額に大きな幅があるのには理由があります。
墓じまい費用の内訳
まず墓じまい費用の内訳を見ていきましょう。墓じまいの費用は下記の3つに大別できます。
【1】墓の撤去に関する費用
【2】行政手続きにかかる費用
【3】改葬先に関する費用
費用総額に影響する要因をチェック!
このうち【2】行政手続きにかかる費用は、地域などにより異なるものの数百円〜数千円程度で、あまり負担にならない金額であることがほとんどです。費用総額に大きく関わってくるのは【1】墓の撤去に関する費用、【3】改葬先に関する費用となります。これらの内訳についての詳細は、後述でより深く説明しています。
墓じまい費用の支払い方法は?誰が支払うの?
ところで、墓じまいの費用は誰が負担すべきでしょうか。一般的には墓を継ぐ人が負担しますが、絶対的な決まりではありません。実際には家族・親族等で負担を分け合うケースも多く存在します。
お墓の承継者が支払う場合
お墓を管理する権限があるのは、お墓の承継者です。そのためお墓に関する費用も承継者が負担する場合が多くなります。また昔は長子などが墓を引き継ぐと同時に、財産もすべて相続するケースが主流でした。現在もそのような慣習が残っている地域もあるでしょう。相続などで墓とともに財産を100%継承した場合は、墓の承継者が払うことが一般的といえます。
お墓の承継者と血縁者が支払う場合
現在は兄弟姉妹間で均等に財産を分けることも多いでしょう。それに伴い、墓じまいの費用も兄弟姉妹間で均等に負担することも増えています。また兄弟姉妹だけでなく、そのお墓に縁が深い血縁者にも負担をお願いする場合もあります。支払いの割合は相談して決めることになりますが、後でトラブルにならないよう、しっかり話し合うことが大切です。
故人が支払う場合
親世代などの亡くなった人が、墓じまいの費用を用意していたケースもあります。最近は終活の一環として、墓じまい費用を用意する人も徐々に増えてきています。自らの代で墓じまいはできなかったものの、子世代の負担を配慮した行為といえるでしょう。
墓じまい費用、もっと詳しく知りたい!費用の内訳を深掘り
墓じまいの費用の概要や、誰が負担するかなどがおわかりいただけたかと思います。そこで次は、費用総額に大きく影響する【1】墓の撤去に関する費用、【3】改葬先に関する費用について、より深く見ていくことにしましょう。
墓石の撤去・処分費用はどれくらい?
お墓の撤去に関する費用としては、「墓石撤去の工事費」のほかに「閉眼供養のお布施・寺院への離檀料」などがあります。
■墓石撤去の工事費
墓じまいでは、墓石を撤去・処分して区画を更地にして返します。墓石の解体工事は石材店に依頼することになり、平均として1㎡あたり10万円〜15万円程度が相場とされています。ただし工事費はお墓がどのような環境にあるかによって異なります。通路が狭くて重機が侵入できない場合や、山奥にあって工事に手間がかかる場合などは割高になる傾向があります。
またお寺や霊園などの場合、墓石撤去工事は指定の石材店が行うのが一般的です。まずはお墓の管理者に解体の相談をして、指定石材店の有無を確認するようにしましょう。
■閉眼供養のお布施・離檀料
墓じまいで墓石を撤去する前に、閉眼供養を行うのが一般的です。この際、お寺や僧侶にお布施をお渡しするのが通例となっています。目安は3万円〜10万円程度とされていますが、お寺との関係性などによって変わってきます。
また檀家としてお寺にお墓を管理してもらっていた場合は、墓じまいとともに檀家を抜けることになります。この時にお寺に離檀料を支払うケースが多くみられます。離断料はお寺との関係性のほか、お寺の格によっても左右されることが多く、無料の場合もあれば数十万円ということも。またお寺とトラブルになったせいで、百万超といった金額を提示された例もあります。
改葬(遺骨の移動)にかかる費用は?
墓じまいするとお墓にあった遺骨を取り出すことになりますが、取り出した遺骨を放置したり廃棄したりすることは法律で禁じられています。そのため新たな改葬先(納骨先)が必要となってきます。墓じまいの後どこに改葬して納骨するのか、その選び方によって費用は大きく変わってきます。
■遺骨の供養方法別の費用を比較!
よく選ばれる改葬先としては次のようなものがあります
・一般墓所(費用相場:80万円〜250万円程度)
・永代供養墓(費用相場:5万円〜150万円程度)
・樹木葬(費用相場:20万円〜80万円程度)
・納骨堂(費用相場:10万円〜150万円程度)
・散骨(費用相場:5万円〜70万円程度)
・手元供養(費用相場:数百円〜50万円程度)
費用相場は目安で、遺骨の数によって変わってきます。また先祖代々の墓を墓じまいする場合などで、大人数の改葬先としては向かないタイプのものがあり、予想よりも費用が大きくなる場合もあります。
■遺骨のメンテナンス費・運送費
そのほかに必要な費用として、遺骨の取り出しやメンテナンス、運搬に関する費用などがあります。
お墓から遺骨を取り出すのは、解体工事を行う石材店に依頼するのが一般的で、数万円の料金が必要となります。また遺骨は安置期間が長いほど、カビが発生したり骨壷内に水が溜まったりしている場合が多いです。水抜きや洗骨などのメンテナンスを業者に依頼すると、1体あたり数万円程度の費用がかかります。さらに遺骨を改葬先に運送するのも、業者に依頼すると距離により相場は異なりますが費用が必要です。もちろん業者に依頼せず、自分で運んでも問題はありません。
■改葬先での法要の費用
墓じまいして改葬すると、新しい納骨先で開眼供養を行うのが一般的です。開眼供養のお布施は3〜10万円が相場とされていて、こちらも別途必要となります。
墓じまい費用|少しでも抑える方法
墓じまいの費用は負担が大きく、躊躇してしまう方も多いかもしれません。しかしお墓を放置して無縁仏になってしまうのは避けたいものです。そこで墓じまいの費用を安く抑える方法を紹介します。
費用を抑えるための4つのポイント
費用を抑えるためには、「墓石撤去工事」と「改葬先」について、それぞれ押さえておきたいポイントがあります。
■(1)墓石撤去工事に関するポイント
お寺や霊園などでの墓石撤去工事の場合は、まずお墓の管理者に解体に指定石材店の有無を確認しましょう。そして工事前に、具体的な工事内容を確認します。墓地は更地に戻して返却するのが原則ですが、お寺や霊園によっては基礎や外柵工事は現状のままで済む場合もあります。そうなると工事費を抑えることができるので、どこまでの工事が必要なのか確認するようにしましょう。
公営霊園の場合は、指定石材店が無い場合が一般的です。その場合は自分で工事を行ってくれる石材店を探すことになります。複数の業者で見積をとって比較検討し、追加費用が必要か否かも確認しましょう。その際に代行業者を使わず、石材店などに直接委託した方が、仲介手数料の費用が抑えられます。
■(2)改葬先についてのポイント
墓じまいをして新たにお墓を建てるとなると、費用がかさむだけでなく、そのお墓の承継についての問題も生じてきます。比較的費用が抑えられる樹木葬や納骨堂、永代供養墓なども候補として検討することをおすすめします。永代供養付きなら後々の管理費が不要で出費が抑えられ、継承の問題もありません。そのほか散骨して供養するという方法もあります。いったんお墓に納めた遺骨を散骨しても問題はなく、お墓の継承もなく費用も抑えられます。ただし手元供養については注意が必要です。供養していた人が亡くなったり、事情により供養できなくなったりした場合、遺骨を納める改葬先が必要となってきます。後々のことまで考えて改葬先を選ぶようにしましょう。
■(3)補助金制度を活用しよう!
自治体によっては墓じまいの補助金制度を行っているところがあります。これを活用することで、負担を軽減することができます。自治体によって金額や条件は異なりますが、墓石撤去工事費を最大20万円前後で補助してくれるところが多いようです。そのほかこれまで払っていた墓地使用料の一部を返還してくれる支援制度を設けている自治体もあります。ただし、全ての自治体で制度があるわけではありません。まずはお墓のある自治体に問い合わせてみましょう。
■(4)費用を抑えるための注意点も忘れずに!
墓じまいで費用を抑えるためには、お寺への相談は欠かせないといえるでしょう。トラブルを避けられるだけでなく、お布施や離檀料など高額な出費が難しい場合は、事前に相談すると考慮してくれるお寺も多くあります。
霊園や墓地での墓石撤去工事は、指定業者が決められているものの「もっと安い他の業者に頼みたい」と思うかもしれません。しかしこれはトラブルの種となります。工事をさせてもらえない事態に陥る場合もあるので、指定業者に費用を交渉することに留めた方がよいでしょう。
墓じまい、費用以外にも知っておきたいポイント
墓じまいは高額なお金が必要となるため、つい費用のことばかりに目が行きがちです。しかし費用以外にも知っておきたいポイントがあります。
墓じまい、いつするべき?タイミングを見極めよう
墓じまいをいつするべきか、悩む人も多いでしょう。しかし墓じまいに適したタイミングは特にありません。というのも、墓じまいを考え始めてから撤去するまでの期間は最短でも1か月、最長だと数年かかる場合もあります。早めに取りかかって、徐々に準備するのがおすすめです。
ただし実際の解体工事や閉眼供養のタイミングについては、気を付けたい時期があります。工事は梅雨や積雪など天候の影響を受けやすい時期は避けるようにしましょう。また閉眼供養や開眼供養などの法要も、お寺の繁忙期にあたる春秋のお彼岸やお盆、年末年始などにお願いするのを控えるようにします。
墓じまいの手続き、何から始めればいいの?
墓じまいはお墓を継いだ祭祀継承者に決める権利があるとされています。だからといって家族や親族への相談なしに行うと、後のトラブルにつながります。まずは家族や親戚が集まる年末年始やお盆、法事などの機会を捉え、家族や親族と話し合うことから始めるようにしましょう。相談してみると親戚の中で墓守を名乗り出る人が現れることもあり、そうなれば墓じまい自体不要になることもあり得ます。
墓じまい、後悔しないためのポイント
墓じまいで後悔したという理由を聞いて見ると「話し合いをせずに自分だけで決断した」「お寺との関係が悪化した」「改葬先への検討が少なかった」などの声が多く聞かれます。これらを避けるためには、家族や親族とは時間を掛けて納得してもらえるまで話し合うことが大切です。
お寺に対しても、墓じまいを決定事項として連絡するのではなく、まずは相談するという形にします。こちらの事情を話して理解が得られれば、良好な関係を保つことができるでしょう。関係が良好であれば、離檀の手続きや費用についても考慮してもらえることがあります。
改葬先はまずはどのような場所を選ぶかをよく考えましょう。たとえば納骨堂に改葬する場合でも、納骨堂にはロッカー型や仏壇型などさまざまな種類があり、タイプや立地条件などで費用相場も変わります。改葬先についてしっかり調査し、慎重に選ぶなどがポイントとなります。
墓じまいに関するご相談は證大寺に
写真:證大寺 船橋昭和浄苑の個別樹木葬
證大寺は江戸川区にある浄土真宗大谷派のお寺です。本坊の墓地のほか、千葉県の船橋と埼玉県の森林公園に「昭和浄苑」という2つの霊園を直接運営しています。いずれも首都圏にありアクセスがよいこと、お墓の種類が多いことなどから、墓じまいの後の改葬先としてたくさんの方から選ばれています。
證大寺(江戸川エリア)
船橋昭和浄苑(船橋エリア)
森林公園昭和浄苑(東松山エリア)
親身な相談で、心強い味方に
證大寺には一般墓はもちろんのこと、永代供養付きの樹木葬や納骨堂、永代供養墓などがあり、費用が抑えられる改葬先としても人気です。樹木葬と納骨堂、永代供養墓では生前の宗旨宗派不問で受け付けてくれます。
それだけではなく、悩み事があれば親身になって相談にのってくれるのも證大寺が選ばれる理由といえるでしょう。たとえばある方の場合、墓じまいしたいが先祖代々の墓で遺骨の数が多いため悩んでいたそうです。そこで證大寺に相談したところ、費用を抑えた改葬の方法をいくつか提案してもらえ、予算内で無事に行うことができました。證大寺は墓じまいを考える方にとって心強い味方となる存在なので悩んでいる方は、證大寺に相談してみてはいかがでしょうか。
まとめ
墓じまいをするとなると、それなりの費用が必要となります。費用を予算内に抑えるためにも、まずは墓じまいの費用について理解することが大切です。トータルでどれくらい必要になるのか、費用を誰が負担するか、改葬先はどうするのかなど、事前に調べて検討すべきことがたくさんあります。墓じまいで後悔しないよう、納得できる方法を選択するようにしましょう。