ペットのお墓参りはどうしたらいい?お参りする意味とお参りの仕方を解説

お墓

日本では3世帯に1世帯の割合でペットが飼われています。ペットとの関係性も昔とは変わり、2024年の調査によるとペットを家族の一員と考える方は99.6%にのぼります。家族の一員だからこそ、亡くなった後はしっかり供養したいと思う方も多いでしょう。そこでペットが亡くなった後の、お墓参りをどうすればいいか、頻度や方法などを説明します。

目次
●ペットのお墓参りは必要?
●ペットのお墓参りをする頻度はどのくらい?
●ペットのお墓参りをするタイミング
●【ペットのお墓】お参りの仕方
●ペットと一緒に入れる「證大寺の」お墓
●まとめ

ペットのお墓参りは必要?

ペットのお墓参りは必要?
先祖や故人など人間のお墓参りは、必要があると考える方が多いと思います。ではペットの場合はどうでしょうか。特に合同のお墓に埋葬したり永代供養のお墓を選んだりした場合は、お墓掃除をしてあげなくても霊園や墓地が管理してくれるため、必要性を感じない方もいるかもしれません。

ペットは家族の一員|お墓参りする意味

たしかにお墓掃除などの管理面だけでいえば、ペット霊園にお任せできます。しかしペットは家族の一員だと思うなら、できる限りお墓参りすることをおすすめします。お墓参りをすることでペットに愛や感謝の気持ちを伝えることができます。お墓へお参りしてペットのことを忘れずにいることが、なによりの供養ではないでしょうか。

ペットのお墓参りをする頻度はどのくらい?

ペットのお墓参りをする頻度はどのくらい?
ペットのお墓参りに行く頻度には、特に決まりはありません。人間の場合は、命日やお盆、お彼岸などにお墓参りに行く習慣がありますが、ペットの場合はゆっくり向き合ったり、供養する機会が少ないのが現状です。ペット霊園では定期的にペットへの合同法要が営まれているところもあります。そこに参加することも、ペットの供養になります。あまりお墓参りに行けないようなら、永代供養などでペット霊園が代わりにお参りをしてくれるところを選ぶのもよいでしょう。

ペットのお墓参りをするタイミング

お墓参りをするタイミング
お墓参りをするタイミングも人それぞれですが、人間と同様に命日やお盆、お彼岸などにお墓参りをする方が多いです。そのほかペットの誕生日や家にやってきた記念日などをお参りのタイミングとする場合もあります。またゆっくり会いにいけるように、GWや正月など長期の休日を機会にすることも。自分や家族で決めて、お墓参りするとよいでしょう。
そのほか「亡きペットをかわいがっていた子どもが独立して家を出ることになった」「新しいペットを迎えるようになった」など家庭内に変化があった時に、報告を兼ねてお墓参りをするという方もいるようです。
霊園によっては休園日があったり、開閉時間が決まっていたりするところもあります。時間外でお参りできないこともあるので、お墓参りに行く際には気をつけるようにしましょう。

【ペットのお墓】お参りの仕方

【ペットのお墓】お参りの仕方
ペットのお墓参りは、行くだけでも供養になり、飼い主だった人にとってもペットを偲ぶよい機会となります。せっかくお墓参りに行くなら、持ち物や手順など、お参りの仕方についても知っておきたいものです。

ペットのお参りに持って行く持ち物と服装

ペットのお墓参りの持ち物は、基本は人間のお墓参りと同じです。線香やろうそく、供花などを持って行くようにしましょう。またペットが好きだったおやつなどの食べ物をお供え物として持って行くのもいいでしょう。個別のお墓などで掃除が必要な場合は、お墓掃除の道具も持参するようにします。
服装は普段着でかまいません。お墓掃除をする場合は、動きやすい格好で行くようにします。ただしペット霊園で催される供養祭などに参加する場合は、落ち着いた服装を選ぶようにしましょう。

ペットのお参りのやり方と手順

ペットのお墓参りの方法や手順も、人間のお墓参りと同様です。以下で紹介するのは、仏式のお参りの方法ですが、自分の宗教が仏式ではない場合はそれにあわせた方法でお参りしましょう。

お墓を掃除する

ペットのお墓が個別で墓石がある場合は、まずはお墓掃除をします。ただし合同墓ではペット霊園で掃除を行っている場合が多いので、改めて掃除する必要がないことが多いです。詳しくは霊園に問い合わせてみましょう。

お供えをする

お供えをする
掃除が済んだらお参りとなり、まずは花を供えます。花立の水を入れ替えてから、持ってきた花を供えます。次にお供え物をお墓に供えます。墓石にそのまま置くのではなく、半紙を敷いた上に置くようにしましょう。

線香をあげて合掌

持ってきたろうそくに火を灯し、その火で線香に火をつけます。線香に火を付けたら、炎を口で吹いて消さず、線香を振って炎を消すようにしましょう。そして線香を手向け、お墓に向かって手をあわせます。

後片付けをする

お参りが終わったら、後片付けをしてから帰ります。お墓掃除で出たゴミは、所定の場所に捨てるか持ち帰ります。お供え物もそのままにしておくと、カラスが来たり虫が発生したりする原因となるので、持ち帰るのがルールになっている霊園が多いです。また未開封のペットフード缶などでも、墓石を汚す原因になることもあります。霊園のルールを確認し、それに従うようにしましょう。

ペットと一緒に入れる「證大寺の」お墓

ペットと一緒に入れる「證大寺の」お墓
写真:お墓自体を抱きしめることができる円柱墓『&』(安堵・あんど)
ペットのお墓を考えた時、まず思い浮かぶのはペット霊園…という方は多いでしょう。しかし「ペットは家族の一員だから自分たちと一緒に眠りたい」「ペットをひとりぼっちで眠らせるのは忍びない」などと思ったことはありませんか。江戸川区にある證大寺には、人とペットが一緒に入れるお墓があります。また證大寺が直接運営している「森林公園 昭和浄苑」と「船橋 昭和浄苑」にもペットと一緒に入れるお墓があります。

ペットと一緒に入れるお墓を種類別に用意

「ペットは家族」と考える人が増えるに従って、ペットと一緒に入れるお墓も少しずつ増えてきています。とはいえ寺院によっては「人と動物は違う」という意識も根強くあります。ペットと一緒に入ることができる墓地を境内の一部に限っているところが多く、まだ主流とは言いがたい状況です。そのような中でも證大寺の住職は、亡くなったペットを縁として仏さまにお参りをするのであれば、それは仏縁として人間と何も変わらないという考えのもと、證大寺、昭和浄苑では一般墓、樹木葬、納骨堂など、すべてのお墓にペットとともに入ることができます。また2つの昭和浄苑でも樹木葬を始めとして、ペットと共葬できるお墓が各種あります。證大寺は浄土真宗大谷派に属するお寺ですが、「人も動物も、それぞれが等しく命を持つ」という考えのもと、ペットとともに眠りたいという希望を叶えているのだといいます。
また證大寺の墓地・霊園は、お墓の種類がいろいろあるだけでなく、管理や整備が行き届いていることでも評判です。木々は美しく剪定され、1年中絶えることなく花が咲いていて快適にお参りでき、人もペットも安らかに眠れる環境となっています。

ペットの供養とともにグリーフケアも

證大寺の墓地・霊園では、毎日僧侶が読経をして手厚く供養してくれ、人もペットも安心です。
また、それだけではなく、ペットを亡くした悲しみに寄り添うグリーフケアの活動にも力を入れているのも特徴です。毎月第3土曜日(第4土曜日の場合もあり)には、證大寺・森林公園 昭和浄苑・船橋 昭和浄苑の3拠点にて、動物医療グリーフケア主宰者の阿部美奈子先生の指導のもと「動物医療グリーフケア安堵の会」を開催。大切な家族であるペットとの死別を経験した方や、やがてくる別れに不安を感じている方が、共に語り合い分かち合うための会を催しています。またペットロス専門士の資格を持つ僧侶と職員がいて、悲しみに寄り添いながら気持ちの区切りがつけられるよう導いてくれます。
證大寺にお墓がない方も参加できる会として社会に開かれていますので、遠慮なくご参加ください。
https://www.and-pet.com/lp/

お寺タクシーや送迎バスで、お墓参りがラク

お寺タクシーや送迎バスで、お墓参りがラク
写真:證大寺の無料送迎サービス「お寺タクシー」
アクセスがよくお墓参りに行きやすいのも、うれしいポイントといえるでしょう。江戸川区の本坊は最寄り駅から徒歩10分程度。ショッピングセンターなどを拠点とした送迎バスも出ています。さらに月に一度無料で使える「お寺タクシー」というサービスもあり、自宅からお寺まで送迎してもらえます。また森林公園 昭和浄苑と船橋 昭和浄苑でも送迎バスやお寺タクシーのサービスが利用できます。いずれも閉園時間がなく夜でもお参りできるので、昼間は忙しくてお墓参りができない方でも、いつでも愛するペットに会いに行くことができます。

まとめ

まとめ
家族の一員であるペットが亡くなったら、丁寧に供養してあげたいと考える方は多いでしょう。お墓に埋葬した場合は、できる範囲でお墓参りに行ってあげるのがペットへの供養となります。また埋葬先もペット霊園だけでなく、最近では人と一緒に入れるお墓も少しずつ増えているので、選択肢のひとつとして考えてみてはいかがでしょう。

ペットのお墓参りに関する監修
仏教人生大学 講師
加藤 順節

PROFILE
真宗大谷派の僧侶として、證大寺 船橋別院所属。證大寺 銀座別院で仏教入門講座など多数講師を務めており、さまざまなテーマで仏教から人生を学ぶ講座を開催している。

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