永代供養墓とは?お墓の種類・費用相場など基本からわかりやすく解説!

永代供養墓とは?お墓の種類・費用相場など基本からわかりやすく解説!
お墓

少子化や高齢化が進む中で、一般的なお墓とは違う「永代供養墓」に注目が集まっています。そこで「永代供養墓」とはそもそものどのようなものなのかという基本から、どんな種類のお墓があり、費用相場はどれくらいなのか。また永代供養墓のメリットやデメリット、永代供養墓を選ぶ時のポイントなど、わかりやすく解説します。

目次
●永代供養墓とは?
●永代供養墓の種類と費用相場
●永代供養のお墓のメリット
●永代供養のお墓のデメリット
●永代供養墓を選ぶ際の5つのポイント
●ここが安心!永代に渡って供養してくれる「證大寺」の永代供養墓
●まとめ

永代供養墓とは?

永代供養墓とは?

一般的なお墓は、先祖から子孫へ代々引き継がれ、亡くなると家族の皆がそのお墓に入るというものです。お墓とともに管理も引き継がれ、後継者が供養や管理を行うことになります。
一方、永代供養墓はお寺や霊園が家族や子孫に代わって管理・供養してくれるお墓のことです。代々引き継ぐ必要がないため、お墓の後継者がいなくても無縁仏になる心配がありません。

永代供養墓の種類と費用相場

永代供養墓の種類と費用相場

霊園やお寺が永続的に供養するための費用を「永代供養料」と言います。永代供養料の相場費用は1遺骨あたり5万円~30万円程度とされていますが、これは供養だけの費用です。永代供養墓では、どのようなお墓に入るかによってかかる費用は変わってきます。

初めから合祀になる永代供養墓

合祀とは亡くなった人を埋葬する方法のひとつで、合葬とも呼ばれます。「合わせて祀る」という意味で、骨壺から遺骨を取り出して、血縁関係のない他の人の遺骨と一緒に埋葬する方法です。供養塔や合祀墓と呼ばれる墓所に埋葬されます。
初めから合祀になる永代供養墓の費用は、永代供養料のほかに納骨作業料、管理費、共用の墓誌などに戒名や俗名を刻む彫刻料などを合わせて、およそ10~30万円が相場とされています。ただしお寺や霊園によっては、彫刻料などが別途となっている場合もあります。

個別墓タイプの永代供養墓

個別墓タイプの永代供養墓は、形式としては従来の一般墓に近いといえます。家族ごとに1つの墓石があり、その下に遺骨を納骨します。1人だけで入るという場合もありますが、夫婦一代限り、または子供と二世代のお墓として検討される方が多いです。一般墓と異なるのは家族墓で安置できる期間が決まっていることです。33回忌や50回忌など一定期間を過ぎると、供養塔や合祀墓に合祀されることが多いです。
個別墓タイプの永代供養墓の費用は50万円~150万円が相場とされています。ただし合祀されるまでの間は、年間管理費がかかるケースがほとんどです。

永代供養タイプの樹木葬

樹木葬とは、墓石ではなく樹木をシンボルとして遺骨を埋葬する方法です。樹木葬には大別して「里山型」と「庭園型」の2種類があり、どちらも永代供養を行ってくれます。

里山型の樹木葬

里山型の樹木葬は、山の中など自然が豊かな場所にあり、遺骨をそのままもしくは専用の遺骨袋に入れて埋葬されることが多いため「自然に還ることができる」ことで人気です。費用の相場は埋葬する形態によって異なりますが、土地使用料や永代供養料などを含めて10~80万円とされています。そのほか運営管理費や埋葬手数料などが必要な場合もあります。

庭園型の樹木葬

庭園型の樹木葬

庭園型の樹木葬は、墓地や霊園の一角に区画が設置されていることが多く、里山型に比べると整備・管理されています。庭園型では「合祀埋葬」「個別埋葬」「家族埋葬」などの種類があり、それぞれ費用相場が異なります。
合祀埋葬は、初めから他の方の遺骨と一緒に埋葬されるものです。骨壺から遺骨を取り出して埋葬されることが多いです。費用は5~20万円が相場とされています。
個別埋葬は、普通のお墓と同じように区画で一人ずつ仕切られたもので、壺や専用の納骨箱に入った状態で埋葬されます。費用の相場は15~60万円程度とされています。
家族埋葬は、一家族分の区画を設けて夫婦や家族で同じお墓に入れるというものです。こちらも遺骨は壺や専用の納骨箱に入った状態で埋葬されます。費用は20~80万円が相場とされています。
これらの費用には、永代供養料のほか、埋葬料や銘板料などが含まれた費用の目安です。銘板料とは樹木の側に置くネームプレートなどの費用のことです。ただし一部の樹木葬では、銘板料が別途となっている場合もあります。
また個別・家族埋葬とも、一定期間を過ぎると合祀される場合とされない場合があります。お寺や霊園によって異なるので、検討の際はよく確認するようにしましょう。

永代供養タイプの納骨堂

納骨堂はもともと一時的に遺骨を納める施設でしたが、今では供養する場として永代供養も行っています。ロッカー型や墓石型などさまざまな種類があり、1人だけでなく夫婦や家族で入れるものもあります。また多くの納骨堂では、一定の期間が過ぎると他の方と一緒に合祀されます。
費用もさまざまで10万~100万円と大きな幅があります。また別途に1年あたり1万円程度の管理費が必要なところもあります。

永代供養のお墓のメリット

永代供養のお墓のメリット

近年ではお墓に関する価値観が多様化して、先祖代々の墓ではなく、永代供養のお墓を選択する方も増えています。どのようなメリットから選ばれているのかを見ていきましょう。

継承者がいなくても供養の心配がない

前述したとおり、永代供養墓は家族や子孫に代わって寺院や霊園が管理・供養してくれます。後継者が不要なので、子どもがいないなどの理由でお墓を継いでくれる人がいなくても、ずっと供養が行われます。

維持管理の手間が少ない

お墓の維持や管理は、寺院や霊園に任せることができます。子どもなど家族が遠方に住んでいて、お墓の維持管理をするのが困難な場合でも安心です。

費用が抑えられ、残された家族にも負担がかからない

一般的なお墓を建てる費用は、全国平均が200万円超とされています。一方、永代供養のお墓の費用は種類によって異なるものの、30~150万円程度が相場となっています。これは墓石に費用がかからなく、後に合祀されることも多いため墓地の区画の価格が異なるなどの理由があります。また維持管理の費用も比較的抑えられます。「子どもはいるが家族に負担をかけたくない」という理由で、継ぐ人がいても永代供養のお墓を選ぶ方が増えています。

永久的に供養が続く

一般墓の場合、子どもなど次世代にお墓を継いでもらえたとしても、その先々まではわかりません。しかし永代供養なら、お寺や霊園が存続する限り永久的に供養を行ってくれます。少子化や非婚化が進んでいることを考えて、永代供養のお墓を選ぶ方もいます。

永代供養のお墓のデメリット

永代供養のお墓のデメリット

永代供養のお墓にはさまざまなメリットがありますが、その反面デメリットもあります。デメリットも踏まえて検討するようにしましょう。

他の人と合祀される可能性がある

永代供養のお墓の一番のデメリットは、他の人と合祀される可能性があるということでしょう。合祀を行わないお寺や霊園もありますが、多くは一定期間が過ぎると合祀されてしまいます。合祀されると、血縁関係のない他人と同じお墓に埋葬されることになります。

合祀後は遺骨を取り出せない

合祀すると他の人の遺骨と混ざり合ってしまい、個人の遺骨を取り出すことはできなくなります。後に新しいお墓を建てて改葬したいと思っても、合祀前なら遺骨を取り出して納骨することができますが、合祀後は不可能となってしまいます。

お墓の位置や場所が選べない場合がある

後に合祀されるタイプの永代供養墓の場合、一定期間を過ぎて合祀されると供養塔や合祀墓に入ることになります。個別墓タイプの永代供養墓や樹木葬などで、よいと思える場所でお墓を作れたと思っていても、そこで眠り続けることができなくなってしまいます。また供養塔や合祀墓は、境内、園内の隅の方にあることもあり、広い霊園だとお墓参りする際の利便性もそれまでと同様とならない場合が多いです。

家族や親族からの理解を得られないことも

最近では注目を集めている永代供養墓ですが、世間的な認知度はまだ高くないため、理解を得られない場合もあるでしょう。また最初から合祀しなくても「一定期間後は合祀される」ことを厭う人もいます。さらにろうそくや線香・お供えができないなど、一般のお墓に比べてお墓参りの仕方に制限が設けられている場合もあり、一般墓と同様にお墓参りしたい方から反対されることもあります。「お墓は代々継いでいくもの」という価値観も根強いです。永代供養のお墓を選ぶ場合は、後々揉めないように家族や親族とよく擦り合わせを行うようにしましょう。

永代供養墓を選ぶ際の5つのポイント

永代供養墓を選ぶ際の5つのポイント

これまで説明してきたように、永代供養墓といっても種類もタイプも実にさまざまです。そこで永代供養墓を選択する際に確認しておきたいポイント、および注意すべき点を説明します。

(1)どんな形の永代供養がいいか、家族と話し合う

まずは永代供養墓について、費用だけでなく遺骨の埋葬方法やお墓参りに制約がないか等を調べ、自分の希望にあうのはどんなものなのかを明確にしましょう。その上で家族と話し合って、家族の希望についても確認し、みんなが合意できるものを見つけるようにしましょう。
自分にとっては最適に思えても、家族は「遠くても先祖代々のお墓にはいってほしい」と思う場合もあれば、「お墓参りに行きにくい場所は困る」と考えている場合もあります。家族であっても価値観は同じではありません。よく話し合って意見をひとつにまとめるようにしましょう。

(2)いつまで一緒にお墓に入れるか確認する

永代供養墓の多くは、十七回忌や三十三回忌、五十回忌など期間を定めて、その後に合祀されます。期間についてはお寺や霊園によって異なります。また、夫婦や家族で入る永代供養墓では「最初に入った方から数える」場合と「最後に入った方で数える」場合があります。いつまで一緒のお墓に入れるか確認するようにしましょう。
永代供養墓であっても、合祀されないタイプのものもあります。この場合は他の人と一緒になる心配はなく、後々改葬することになっても遺骨を取り出すことができます。

また最近では「ペットは家族の一員」と考える人が増えており、ペットと一緒に入れるお墓も増えています。永代供養墓の場合、合祀するタイプのものはペットと一緒に入れるものはあまりありません。「ペットも一緒に」と考える場合は、合祀しないタイプのものを選択するようにしましょう。

(3)費用の詳細をしっかり確認する

費用の提示の仕方は、お寺や霊園によって異なります。永代供養料や納骨料、墓標に名前を刻む彫刻料が提示されていても、専用箱台や埋葬手数料が別途となっていることも。また個別墓タイプの永代供養墓や納骨堂などの場合は、別途年間管理料が必要になるところもあります。
費用の提示は1人あたりの料金となっていることが多いので、夫婦や家族で入ることを検討している場合は、トータルでの費用についても確認しておく必要があります。後でほかに出費が必要にならないよう、見積の段階から費用の詳細を確認するようにしましょう。

(4)墓地の場所やアクセスを考慮する

墓地の場所やアクセスを考慮する

永代供養墓だからといって、お墓参りをしなくていいというものではありません。残された家族のことを考え、お墓参りしやすい墓地や霊園を選びたいものです。
お寺や霊園まで公共交通機関で行けるかどうか、電車やバスの本数もどのくらいあるか調べておくとよいでしょう。また駅やバス停からどのくらい歩くかも重要です。地図や案内では数分とあっても、実際に歩いてみると思ったより遠いということもありがちです。さらに供花を買える花屋が周辺にあるかどうかでも利便性は変わってきます。
車で行く場合は駐車場の有無だけでなく、お彼岸やお盆の季節に渋滞しやすいかどうかも考慮するといいでしょう。

(5)供養サービスの内容と品質をチェック

どのくらい手厚く供養してくれるかも、事前に調べておきたいポイントです。永代供養墓では一般的に、お彼岸とお盆に合同での法要が行われますが、祥月命日に法要を行ってくれるところも多くあります。手厚い供養のお寺や霊園では、毎日本堂で供養してお墓の前で読経してくれるというところもあります。お寺や霊園によって差があるので、どのように供養してくれるか調べるようにしましょう。
供養以外でもお寺や霊園の設備についてもチェックが必要です。お墓参りに行って暑さや寒さをしのげる場所があるか、お墓参りの際に必要な手桶やひしゃくなどの貸し出しはあるかなど、細かいところにも目を向けたいものです。また職員がどれくらい常駐しているか、霊園やお墓がしっかり管理されているかも重要です。可能な限り現地を見学して、自分の目で確かめてみることをおすすめします。

ここが安心!永代に渡って供養してくれる「證大寺」の永代供養墓

ここが安心!永代に渡って供養してくれる「證大寺」の永代供養墓

證大寺(森林公園昭和浄苑)の永代供養墓

東京都江戸川区にある證大寺は、新宿都営線・一之江駅より徒歩10分というアクセスのよい場所にあります。本堂に隣接して「藤と桜の樹木葬」と「浄縁墓」の異なるタイプの永代供養墓があります。ほかにも千葉県に「船橋昭和浄苑」、埼玉県には「森林公園昭和浄苑」があり、いずれも永代供養を行っています。樹木葬もあり、船橋昭和浄苑には「藤の木樹木葬」では合祀しないタイプの樹木葬が行えます。森林公園昭和浄苑にも「森林公園樹木葬」があり、ペットと一緒に入れる区画もあって人気となっています。

発祥から1200年の歴史|永代に渡って供養

證大寺は1,200年の歴史を持つ由緒あるお寺です。宗派は浄土真宗・大谷派ですが、永代供養のお墓は宗旨・宗派不問で、存命中にどのような宗教だったかは問わずに受け入れてくれます。ただし永代供養は、浄土真宗の教えに則った方法での供養となります。永代供養ではこれまで3,000基以上の実績を持っています。

ご家族様の代わりにお寺がお墓を管理・維持

3,000基以上の実績があるのは、宗旨・宗派不問で門戸が広いからだけではありません。證大寺の本坊、森林公園昭和浄苑、船橋昭和浄苑の全てをお寺が直接管理していることもポイントといえるでしょう。外部の委託業者ではなく、證大寺の僧侶や職員によって管理・維持されているので、きめ細かい対応をしてもらえて安心です。證大寺で永代供養されたご家族の方からは「ほかの霊園に比べて職員が2~3倍くらい多くいて、季節ごとの花も美しく苑内がしっかり整備されている」との声があります。またロビーで線香や供花などが販売され、桶やひしゃく、清掃道具の貸し出しも行われているので、手ぶらでもお墓参りできます。

僧侶が本堂やお墓の前で供養してくれる

手厚い供養でも定評があります。證大寺 昭和浄苑では僧侶が常勤していて、毎朝・毎夕に本堂で読経と法話を行って供養してくれます。春秋のお彼岸やお盆などの仏教行事では、1時間おきに勤行と法話が行われているので、お墓参りに時間の制約がなく安心です。
また故人への供養だけでなく、残された家族に向けたケアも充実。お参りに来る方のための仏教講座や、交流を深めるための講座なども毎週開催されています。なにより僧侶が常勤しているので、お墓のことに限らずさまざまな悩みなども相談することができます。
證大寺について詳しくはこちら

まとめ

まとめ

永代供養のお墓はさまざまな形態のものがあります。検討する場合は、多くの情報を集めて比較・検討するようにしましょう。また永代供養のお墓は管理の必要がないとはいえ、お墓は故人との交流の場でもあります。家族や親族の意見にも耳を傾けるようにしましょう。
具体的に選択する段階になったら、現地見学で実際の様子を見てこれまでの実績を確かめ、相談できる寺院・霊園であるかを見極めて決めるようにしてください。

永代供養墓に関する監修
仏教人生大学 講師
梅原 博

PROFILE
1973年に真宗大谷派にて得度。真宗学は大谷大学にて学ぶ。東北大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。真宗大谷派名古屋別院では法話講師を務めている。

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