墓じまいで起こるトラブルとは?事例と対策、未然に問題を防ぐ方法

「跡継ぎがいない」「お墓が遠方」など、さまざまな理由で墓じまいを考える人が増えています。しかし墓じまいの数が増えるに連れて、それに伴うトラブルも増加傾向です。墓じまいは親族やお寺、石材店などと相談しながら行うものですが、そこで起こりやすいトラブル事例を紹介。また未然に防ぐ方法や起こった場合の解決策について説明します。
目次
●墓じまいでよくあるトラブル事例
●墓じまいのトラブルを未然に防ぐために
●墓じまいに関する相談先
●墓じまい後の改葬先と供養方法
●墓じまいに関するご相談は證大寺に
●まとめ
墓じまいでよくあるトラブル事例
墓じまいではお寺とのトラブル、石材店などの工事業者とのトラブル、親族間トラブルなど、さまざまな場面でトラブルが起こりがちです。では、どのようなトラブルが起こりうるのか、具体的な事例を紹介していきます。
菩提寺との離檀料に関するトラブル
寺院の境内にあるお墓で墓じまいをするとなると、そのお寺の檀家もやめることになります。そのためお寺から離檀料の話をされる場合があります。離檀料とは檀家をやめる際のお寺へのお布施で、これまでの感謝の気持ちを込めて渡すものです。しかし離断料については、明確な決まりはありません。そのためお寺それぞれの考えによって離断料は変わってきます。
離断料に関するトラブルとしては、墓じまいでお寺と話がこじれた場合に起こることが多く、相場を上回る高額の離断料を請求されたなどの例があります。トラブルが起きると、お寺から墓石撤去の許可や改葬の許可がもらえないこともあるので、トラブルとならないように注意しましょう。
親族間での意見の相違や金銭的なトラブル
親族間でのトラブルは、比較的多いトラブルだといえるでしょう。お墓の継承者が墓じまいをしたいと思っていても、親族はお墓を守り続けたいと望むことも多々あります。それぞれの価値観の違いから起こるトラブルですが、親族間の場合は感情的な対立に発展することが多いようです。
また親族間では金銭的なトラブルも多い傾向にあります。「長男や長女だからと多くの負担を求められた」など、墓じまいの費用について揉めるトラブルは珍しいものではありません。
石材店との費用や作業内容に関するトラブル
墓じまいの際には、墓石を撤去して更地に戻して返却することになります。それらの作業の依頼先となるのが石材店です。石材店とのトラブルには、費用が予想外に高額であったなどのケースがあります。またそのほかにも「更地にするため、墓石だけでなく区画を仕切る石の処分等も依頼した」つもりだったのに、墓石撤去だけで終了されてしまったなど、作業内容に関するトラブルも見受けられます。
改葬先での受け入れに関するトラブル
墓じまいした後は、これまでお墓にあった遺骨を改葬することになります。改葬するには、改葬許可申請などの手続きが必要となってきます。その際、手続き漏れなどの不備が生じると、改葬先に受け入れてもらえません。また改葬先によっては、受け入れに遺骨の数などの条件があるケースもあります。条件を満たさないと、受け入れを拒否される可能性があります。また改葬先のルール等をよく調べず、後で知って選択を後悔することになったという例もあります。
墓じまいのトラブルを未然に防ぐために
墓じまいをスムーズに行うには、トラブルを未然に防ぐことが大切です。そのために注意したいことを紹介していきます。
事前に親族と十分な話し合いを行う
墓じまいをする際は、祭祀承継者だからといって独断専行するとトラブルになりがちです。法的には問題はないものの、親族間に亀裂が入ることになりかねません。一存で決めず、家族や親族と話し合って同意を得るようにしましょう。また費用についても、祭祀承継者が1人で負担するには重い場合は、親族で分担できないか相談してみるのもよいでしょう。さらに改葬先についても、親族が納得できるように配慮しながら、相談して決めることをおすすめします。時間をかけて余裕を持って、じっくり話し合うことが大切です。
菩提寺や霊園管理者との円滑なコミュニケーション
最近では墓じまいについて、理解のあるお寺や霊園が増えてきました。それでもトラブルになるのはコミュニケーション不足で、お互いの意志疎通がとれていないことが原因の場合も少なくありません。墓じまいするには、まずはお寺に「相談」という形で話をしてから進めるのがおすすめです。決定事項としてお寺に伝えてしまうと、お寺としても気分のよいものではありません。まずは菩提寺に、墓じまいをしたい理由や事情を相談し、納得してもらえるように話すことが大切です。
またお寺ではない霊園の場合も、何も伝えずに墓じまいをしようとして拒否された例もあります。墓地管理者への相談もしっかり行うようにしましょう。
複数の業者から見積もりを取得し比較する
石材店とのトラブルを避けるためには、墓じまいの作業費用は、複数の業者から見積もりをとって比較するとよいでしょう。それに加えて過去の施工事例や、口コミなど利用者の評価を参考にし、信頼できる業者かどうかを判断するようにします。
ただし公営霊園の場合は相見積もりを取ることができますが、寺院霊園や民間霊園の場合、指定された石材店以外には依頼できない場合も多くあります。指定業者にしか依頼できない場合は、詳しい内訳の見積もりをもらって、どの範囲の作業が含まれているのかしっかり確認します。また不明な点があれば、うやむやにせず質問しましょう。言った言わないを避けるために、書面など後に残る形でやりとりをするのもおすすめです。
改葬先の選定と事前確認の重要性
墓じまい後の改葬先を決める際には、お墓によってルールが異なることを念頭に置きましょう。たとえばお墓参りの方法についても、納骨堂だと開館時間が決まっていてお参りの時間に制約がある場合が多いです。またお墓の種類によっては、お供えが置けない場合があるなど、これまでの通りにできないことも出てきます。さらに先祖代々のお墓の墓じまいで遺骨の数が多いと、受け入れてもらえないお墓もあります。改葬先についてはルールや条件に加えて、費用についても確認するようにしましょう。またネット情報やパンフレットだけで判断するのではなく、実際に見学に行って確認することをおすすめします。事前確認をしっかり行って、納得のいく改葬先を選ぶようにしてください。
墓じまいに関する相談先
墓じまいでトラブルに発展しそうな場合、後述の順番で関係機関等に相談することをおすすめします。しかしそうなる前に、親族や菩提寺、霊園、石材店などと密なコミュニケーションを取って話し合うようにしたいものです。また墓じまいの費用など金銭的に悩んだ場合は、補助金を出している自治体もあるので、それが利用できるかも調べるようにしましょう。
国民生活センターや消費生活センターの活用
消費者トラブル全般に対応している国民生活センターや、自治体にある消費生活センターでは、墓じまいに関するトラブルにも対応していて、適切なアドバイスがもらえます。無料で相談できるので、トラブルに発展しそうなら相談してみましょう。
弁護士や行政書士への相談のタイミング
国民生活センターなどの相談先で解決が見込めないトラブルや、トラブルの内容が複雑な場合は、弁護士や行政書士に相談することを検討しましょう。当事者同士の話し合いで解決できずにこじれてしまうと、手続きが進まないだけでなく精神的な負担も大きくなってしまいます。特に法的な問題が絡む場合や大きな金額が関わる場合は、専門家の手を借りることも大切です。
墓じまいに詳しい業者や専門家の選び方
トラブルを避けるには、墓じまいの代行サービスを行っている業者もあるので、それを利用するのも1つの方法といえるでしょう。お寺や霊園との交渉から、墓じまいしたいお墓の撤去業者探し、改葬先探しなどのほか、改葬許可など自治体への手続きや改葬先への遺骨の移動まで行ってくれる業者もあります。費用はどの範囲まで依頼するかによって異なりますが、相場は30~50万程度とされています。代行業者を選ぶ際は、詳しい見積もりを出してくれるか、法外な金額になっていないか、細かく報告してくれるかどうかを確かめるようにしましょう。また口コミなどもチェックして、評価が高いところを選ぶことをおすすめします。
墓じまい後の改葬先と供養方法
墓じまい後の改葬先としての候補は、一般墓のほか、納骨堂、樹木葬、永代供養墓などがあります。お墓の種類によって費用相場は異なり、一般墓は平均150万円程度、納骨堂は平均80万円程度、樹木葬は平均65万円程度、永代供養墓は平均30万円程度とされています。ただし地域や遺骨の数などによって費用相場は異なってきます。また先祖代々の墓を墓じまいする場合などで、大人数の改葬先としては向かないタイプのものもあります。
供養の方法としては改葬のほかに、「散骨」や「手元供養」といった形で、お墓を持たずに供養する方法もあります。とはいえお墓への改葬も、お墓を持たない場合も、それぞれメリットとデメリットがあります。どのような改葬先を選ぶのか、どういった形で供養するのか、よく調べて比較して納得のいくものを選ぶようにしましょう。
墓じまいに関するご相談は證大寺に
写真:ドローンで撮影した證大寺の浄苑墓
證大寺は江戸川区にある浄土真宗大谷派のお寺で、一般墓はもちろんのこと、永代供養付きの樹木葬や納骨堂、永代供養墓など豊富な種類のお墓があります。生前の宗旨宗派不問、檀家にならずに入れる、お参りに行きやすい、都内にあるなどの理由で、改葬先として證大寺を選ぶ方も多くいます。またお寺側の気持ちも理解していますので安心してご相談いただくことができます。
千葉県船橋市に「船橋昭和浄苑」、埼玉県東松山市には「森林公園昭和浄苑」という2つの霊園も直接運営していて、そちらにも一般墓の墓地のほか、合祀の永代供養墓、個別の永代供養墓、樹木葬などがあります。證大寺と2つの昭和浄苑では僧侶が常勤し、毎日読経を行ってくれます。お寺ならではの手厚い供養があることから、證大寺や昭和浄苑を選んだという声も多く聞かれます。
證大寺では、墓じまいの無料相談会を実施しています。これまで1000件を超える墓じまい実績があります。しかもトラブルに発展したケースは皆無で、親身に寄り添いながら相談にのってくれます。
墓じまいについて考えている方は、證大寺に相談してみてはいかがだろう。
證大寺:https://shoudaiji.or.jp/
證大寺 江戸川:https://edogawa2.eitaikuyou.life/
森林公園 昭和浄苑:https://higashimatsuyama2.eitaikuyou.life/
船橋 昭和浄苑:https://funabashi2.eitaikuyou.life/
●墓じまいのご相談について詳しくは、下記までメールでお問合せください。
edogawa_hp@sinran.com
まとめ
年々増加傾向にある、墓じまい。これから検討している方は、どんなトラブルが起こりやすいかを知った上で、予防策を講じるのがおすすめです。円滑に墓じまいを行うためには、急がずじっくり時間をかけて、親族や菩提寺と相談して念入りに進めるようにしましょう。意に反してトラブルに巻き込まれ、当事者同士で話し合いが難航した場合は、弁護士などの専門家の手を借りることも、頭の片隅に置いておきましょう。