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「連載企画 プロフェッショナルの素顔 vol.2 内営繕」 暑い日も寒い日も気持ちよくお参りしていただきたい。

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先輩を見習い、思いを受け継ぐ

清掃をする営繕課のY.Nさん

清掃をする営繕課のY.Nさん

内営繕の方のお仕事の内容を教えてください。

お朝事の後、内営繕のみんなで本日の予定の確認を行い、続いて管理棟の清掃を行います。そして法要があるときはお預かりしたご位牌やお供物を配置して法要の準備をします。午後からは手紙処(てがみどころ)のお掃除を行い、最後に戸締りとロビーの確認を行って1日が終了です。

法要があるときはお忙しいのでしょうか。

そうですね。参詣者の方を本堂にご案内したら、お持ちいただいた写真やお位牌をセッティングしたり、ご注文いただいていたお花を墓地や本殿に並べたりします。法要が終わりましたらお持ちいただいたものをお返しし、お帰りの際はお見送りもしますので、気も使いますね。土曜日や日曜日は法要が重なりますので、いっそう忙しくなります。

きれいに清掃された本堂

きれいに清掃された本堂

先ほどお話に出た手紙処とはどんなところですか。

手紙処は、生前からご家族やご友人に宛てて残しておく手紙を書く場所です。手紙はお寺で預かって、ご本人が亡くなられた後に残された方々に届けます。それを受け取ったらこの手紙処でお返事を書いてもらってお寺の専用ポストに投函していただくと、お寺が浄土へ配達するというものです。手紙を書くことは相手を思うということだけでなく、自分と向き合い、気持ちを整理することにもつながります。

證大寺の手紙処(船橋)

證大寺の手紙処(船橋)

お仕事の仕方は先輩から教わるのでしょうか。

最初は教わりますけど、後は周りの人のやり方を見ながら仕事を覚えていきます。先輩たちがきちんと清掃してきたからきれいに維持できてきましたし、「きれいにしなくっちゃ」という先輩の思いは伝わってきます。

お仕事でとくに気を使われる点はどんなことでしょうか。

法要の際に、お骨の取り扱いには最初緊張しましたね。でも先輩から丁寧に教えてもらい、落ち着いてできるようになりました。今は参詣者の方が夏の暑い日や冬の寒い日も気持ちよくお参りし、故人を思い出していただけるよう心掛けています。外営繕の人たちは萎れた花をすぐに取り替えますし、参詣者の方を気持ちよくお迎えしようという思いを強くお持ちですから、私もそれを見習おうと思っています。

墓石をきれいにする外営繕スタッフ

墓石をきれいにする外営繕スタッフ

みんなが力を合わせて「きれい」を守る。

このお仕事をされてよかったなと思うのはどんなときでしょう。

これまで仕事をしてきて、他の人から感謝されるという経験がありませんでした。でもここでは参詣者の方から「ありがとう」と言っていただけるので、それが自分のモチベーションにもなりますし、やりがいになっていると感じています。

こちらでは、お朝事というものがございますね。

そうですね。朝みんなで本堂に集まり、読経をあげます。その後、普段思っていることを僧侶に話す感話を行ったりしますが、中でも仕事をするうえで大事だなと感じているのが職業間トレーニングです。これは、たとえば「證大寺にいる自分の存在」や「證大寺とはどんなお寺か」など、これまで考えたこともなかったようなことを言葉にして考える時間です。漠然とはわかっていても言葉にして誰かに伝えるというのは難しいことですが、それを考える時間というのはとても貴重な時間と思っています。他の人はこんなことを考えているんだと知ることもできますし、考えをみんなで共有することもできます。

お朝事の様子

お朝事の様子

證大寺の魅力というと、どんなところでしょうか。

一番は、きれいにしている、ということではないでしょうか。とにかくゴミがなく行き届いているだけでなく、永代供養墓もしっかり磨かれていますし、お花の管理も行き届いています。私たち内営繕も、たとえば手紙処は室内の清掃だけでなく、トイレもきれいに毎日清掃しています。そして窓口業務の方は参詣者の方への対応が素晴らしく、外営繕の方も皆さんテキパキと動きますし、参詣者の方明るく声をかけられて、気持ちがいいお寺ですね。私は證大寺にお世話になってまだ日が浅いのですが、「参詣者の方を気持ちよくお迎えする」という気持ちを大切に、これからももっともっとがんばっていきたいと思います。

笑顔でインタビューに答えるY.Nさん

笑顔でインタビューに答えるY.Nさん

内営繕の方だけでなく、外営繕の方も受付業務の方も皆さんが同じ思いを持ってお仕事に取り組んでいることがよくわかりました。本日はありがとうございました。

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