初盆を迎えるときの服装マナー|平服でも大丈夫?家族だけの場合の服装も解説

初盆(はつぼん)とは、故人が亡くなって初めて迎えるお盆のことで、新盆(にいぼん・しんぼん・あらぼん)などとも呼ばれます。最近では家族葬などの増加に伴い、初盆も家族だけで執り行うケースも増えてきています。そこで家族だけで初盆を迎える際の服装マナーについて紹介します。
目次
●初盆とは
●初盆を家族だけで行う場合の準備
●家族・身内だけで行う初盆の服装
●平服でも大丈夫?初盆での大人の服装
●初盆での子どもの服装
●初盆(新盆)の服装における注意点
●證大寺の初盆法要について
●まとめ
初盆とは
初盆(はつぼん)は故人が亡くなって、四十九日以降に迎える初めてのお盆のことです。そのため四十九日前にお盆が来る場合は、翌年のお盆を初盆とするのが一般的です。初盆と通常のお盆では、法要など迎え方に異なる部分があります。
初盆とはどういう法要か
初盆も通常のお盆も、故人を家に迎えて供養するという点では同じです。しかし初盆は、故人が初めて自宅に帰る一度きりの機会となります。そのため通常よりも、丁寧に華やかに迎えるべき行事とされています。通常のお盆では自宅などで法要を行なわないことも多く見られますが、初盆では僧侶や参列者を招いて会食などもする法事として開催されるのが一般的です。
初盆の法要について詳しくは、以下の記事もご参照ください。
https://shoudaiji.or.jp/baton/post590/
初盆法要は家族だけで行っても構わない
これまでは参列者を招いて行うのが通例だった初盆法要ですが、最近は家族葬が普及してきたこともあり、初盆も家族だけで行うケースも増えています。初盆法要は家族だけで行ってもかまいませんが、その場合は親族等には、あらかじめ家族だけで行うことを伝えておくのがマナーといえるでしょう。
初盆を家族だけで行う場合の準備
家族だけで初盆を行う場合でも、参列者を招いての法要と同様の準備が必要となります。
遅くても1か月前には菩提寺と相談し、法要の日程を決めるようにしましょう。家族だけの場合は自宅で法要を行うのが一般的です。準備する品はろうそくや線香、供花やお供物などがあります。このほか、宗派によって違いはあるものの一般的には精霊棚を用意し、初盆ならではの飾りである白提灯も準備しておきましょう。家族だけでも法要後に会食の場を設ける場合は、その手配もしておきます。
家族・身内だけで行う初盆の服装
初盆を家族だけで行う場合、どのような服装をすればいいのでしょうか。身内だけなので堅苦しくしたくないと考える方もいるでしょう。しかし初盆法要は仏事なので、マナーを守った服装を心がけたいものです。以下ではケース別に適した服装を紹介します。
自宅での初盆の服装
一般的な初盆法要にふさわしい服装は、喪服や準喪服が基本とされています。これはお寺や斎場で行う場合も、自宅で法要を行う場合も同じです。ただし家族や身内だけで行うなら平服でもかまわないとされています。その際に気を付けたいのが、家族の中で喪服と平服が混ざらないようにすることです。あらかじめドレスコードを決めて、家族や身内で統一しておくのがおすすめです。
お墓参りのみの服装
初盆法要とは別の日にお墓参りに行く場合は、普段着でかまいません。ただし落ち着いた色合いの服でまとめることが一般的です。暑い季節なので帽子をかぶっていってもかまいませんが、合掌してお参りする際は帽子をとるようにしましょう。
初盆法要と同じ日にお墓参りに行く場合は、法要と同じ服装(喪服、準喪服、平服)を着ていくようにします。
初盆法要の服装で平服と喪服の違い
家族だけの初盆法要では、喪服、準喪服、平服のいずれを選んでもよいとされています。ドレスコードを決める際には、それぞれどのようなものか、違いを知っておきましょう。
喪服(正喪服)は男性ならモーニングや紋付き羽織袴、女性ならブラックフォーマルや染め抜き五つ紋黒喪服をさします。準喪服とは男性の場合はブラックスーツ、女性はブラックフォーマルとなります。平服は言葉の響きから普段着と混同しがちですが、そうではありません。黒を基調にした控えめな服装のことで、男性は濃紺、グレー、黒などのスーツ、女性はグレーや紺色のアンサンブルやワンピースなどをさすのが一般的です。
平服でも大丈夫?初盆での大人の服装
では家族だけの初盆法要を平服で行う場合、具体的にはどのような服装とするのが好ましいか、具体的に見ていきましょう。
大人の場合、男性は黒、紺、またはグレーのスーツを選びます。少し柄があっても派手でなければよいとされています。ワイシャツは白、ネクタイは黒、靴と靴下は黒の物を選びましょう。女性はワンピースまたはスーツで、色は黒・紺・グレー。こちらも派手でなければ多少の柄はよいとされています。ストッキングは黒または肌色、靴は黒のほか紺やグレーなど暗い色を選ぶようにします。アクセサリーは、一連パールならよいとされています。
初盆での子どもの服装
子どもの場合は、制服があれば制服を着せるようにしましょう。制服がない場合は、男児は黒や紺やグレーなどの暗い色のズボンと、襟付きの白シャツが好ましいとされています。女児は黒や紺やグレーなどスカート(パンツ)と白ブラウスやシャツのほか、ダークカラーのワンピースでもよいとされています。靴下は黒または白で、靴も黒や白のものを選びます。スニーカーしかなければ、地味な色のものならかまわないとされています。乳児の場合は黒や白がよいものの、ベージュなど落ち着いた色味の服でもかまいません。キャラクターが描かれた服や派手なロゴのついた服などは避けるようにします。
初盆(新盆)の服装における注意点
初盆法要は仏事ですので、家族や身内だけで行う場合でも、服装について注意しておきたいことがあります。
弔事の場では装飾品・アクセサリーは身に着けない
弔事の場では、結婚指輪の着用はマナー違反となりませんが、シンプルを心がけ過度な装飾品や華美なアイテムの使用は避けるべきとされています。
男性の場合は、ネクタイピンやカフスなどの装飾品は外して参列するのが礼儀です。また過度な装飾のある腕時計も避けたほうがよいとされています。女性も同様で、アクセサリーはパールの一連程度にとどめるようにします。髪留めなどの装飾もシンプルで落ち着いたものにしましょう。
過度に肌を露出する服装は控える
たとえ家族や身内だけで初盆法要を行う場合でも、肩を露出するデザインやキャミソールなど肌の露出度の高い服装は、初盆法要には相応しくありません。お盆は夏場で気温が高くなりますが、それでも肌の露出は抑えるようにしましょう。また素足で法要に参列するのはマナー違反とされています。靴もサンダルやオープントゥの靴など露出するデザインは避けるようにします。とはいえ最近では暑さ対策も必要です。特に法要後にお墓参りに行く際などは、スーツの上着を着用しない場合もあります。男性だとネクタイを外す、半袖のワイシャツを着るなどしても失礼にならないという風潮になっています。
證大寺の初盆法要について
写真:證大寺の僧侶と檀家
東京都江戸川区にある證大寺は、浄土真宗大谷派のお寺です。證大寺と縁があり、初盆法要を自宅などで行いたい方は、早めにお寺に問い合わせて相談しておくようにしましょう。
證大寺ではお盆の時期にはお寺でも法要が行われ、予約なしで参加することができます。法要後の法話にも人気があって楽しみにやってくる人も多くいます。事情があって初盆法要を開催できない場合は、お寺での法要に参加するようにしてはいかがでしょうか。そのほか證大寺では、初盆を迎えた遺族に対して、同じ境遇の人と集える会なども開催しています。初盆法要でわからないことがあれば證大寺に相談してみてください。
證大寺:https://shoudaiji.or.jp/
證大寺 江戸川:https://edogawa2.eitaikuyou.life/
森林公園 昭和浄苑:https://higashimatsuyama2.eitaikuyou.life/
船橋 昭和浄苑:https://funabashi2.eitaikuyou.life/
まとめ
近年は家族だけで初盆法要を行うというケースも多くなっています。身内だけだから堅苦しくなく…と考えがちですが、初盆法要は僧侶も参加する仏事です。一定の服装マナーを守るようにしましょう。暑い時期だけに無理は禁物ですが、場所やシーンをわきまえるように心がけてください。