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【2025年(令和7年)版】お彼岸はいつ?春と秋のお彼岸の時期、意味、過ごし方まで徹底解説!

法事

毎年春と秋にあるお彼岸ですが、どんな意味があるのかなど詳しいことはよくわからないという方もいるかもしれません。そこでお彼岸の由来や意味について、年ごとに微妙に異なる彼岸の期間について解説、さらにお彼岸にするべきことなども紹介します。

目次
●お彼岸ってそもそも何?
●春のお彼岸:2025年3月17日(月)~2025年3月23日(日)
●秋のお彼岸:2025年9月20日(土)~2025年9月26日(金)
●お彼岸にすることは?
●お彼岸にやってはいけないことは?
●浄土真宗のお彼岸
●浄土真宗のお寺「證大寺」のお彼岸について
●まとめ:お彼岸の意味を理解し、ご先祖様を大切に供養しましょう

お彼岸ってそもそも何?

お彼岸ってそもそも何?

お彼岸は1年に2回、春と秋に行われる仏事です。お彼岸という言葉の由来はインドのサンスクリット語の「パーラミタ」という言葉が元になっているといわれていますが、お彼岸という行事やお墓参りに行くという習慣は、実は日本独自のものです。とはいえその歴史は古く、日本の最初のお彼岸は806年に行われたという説があり、870年に記された『日本後紀』にも春と秋にお彼岸の法要を行った記録が残っています。

なぜお彼岸にお墓参りをするの?

古来より仏教では、真西の方角に極楽浄土があると信じられてきました。そのため太陽が真東から昇り真西へと沈むお彼岸は、この世とあの世が最も近くなってあの世へ通じやすいと考えられてきました。そのためお彼岸に西に向かって拝むと、功徳が施されると信じられるようになりました。その後時代を経て、ご先祖様を供養する大切な期間と捉えられるようになり、追善法要の彼岸会やお墓参りを行う習慣が生まれたと考えられています。

春と秋、年2回訪れるお彼岸

お彼岸は春と秋の年2回ありますが、春は3月の春分の日、秋は9月の秋分の日が中心とされています。春のお彼岸は芽吹きの季節で新しい始まりを象徴しているといわれ、秋のお彼岸は収穫の時期に先祖に成果を感謝するという意味合いを持つとされています。春分の日も秋分の日も国民の祝日となっていますが、1948年に公布・施行された国民の祝日に関する法律(祝日法)によると、春分の日は「自然を称え、生物を慈しむ日」、秋分の日は「ご先祖を敬い、亡くなった人々を偲ぶ日」ことが趣旨とされています。
春分の日、秋分の日とも太陽の動きと関わるので毎年同じ日となるのではなく、微妙に日にちが変わってきます。ちなみにそれぞれの日にちは、太陽や地球の軌道をもとに国立天文台によって計算され、毎年2月に翌年の日にちが正式決定されます。

春のお彼岸:2025年3月17日(月)~2025年3月23日(日)

春のお彼岸:2025年3月17日(月)~2025年3月23日(日)

2025年の春分の日は3月20日(木)です。春のお彼岸は春分の日を中心に、前後3日を合わせた計7日間をさします。したがって2025年の春のお彼岸の期間は、3月17日(月)から3月23日(日)までの7日間となります。
・3月17日(月)/彼岸の入り
・3月20日(木)春分の日/彼岸の中日
・3月23日(日)/彼岸明け

秋のお彼岸:2025年9月20日(土)~2025年9月26日(金)

秋のお彼岸:2025年9月20日(土)~2025年9月26日(金)

2025年の秋分の日は9月23日(火)です。秋のお彼岸もまた秋分の日を中心に前後3日を合わせた計7日間をさします。2025年の秋のお彼岸の期間は、9月20日(土)から9月26日(金)までの7日間となります。
・9月20日(土)/彼岸の入り
・9月23日(火)秋分の日/彼岸の中日
・9月26日(金)/彼岸明け

お彼岸にすることは?

お彼岸にすることは?

お彼岸は仏事なので、お墓参りを始めとしてやるべきことがあります。事前準備も含めて行うようにしましょう。ただし地域や宗派などにより多少の違いがあるので、なにをすべきか事前に確認しておくとよいでしょう。

お墓参り

お彼岸にはお墓参りに行くようにしたいものです。お彼岸の期間は7日間あるので、その間に行くのが理想といえるでしょう。ただしどうしても都合が合わない場合は、時期を少しずらしてもかまわないとされています。
お彼岸のお墓参りは、通常のお墓参りと同様に行います。お墓を掃除して花や線香を手向けます。お彼岸のお墓参りでは、お墓に手を合わせた際に故人や先祖に感謝を伝えるようにしましょう。お墓参りの準備や詳しい手順については、下記の記事でも紹介していますので参考にしてください。
https://shoudaiji.or.jp/baton/post203/#hukusouyamochimono
またお彼岸の時期には、お寺では、彼岸会という法要が行われています。彼岸会に合わせてお墓参りにいくなどして、できるだけ参加するようにしたいものです。

仏壇へのお供え

お墓はもちろんですが、お彼岸には自宅の仏壇にもお供えやお参りをするようにしましょう。お彼岸になる前に仏壇や仏具を掃除し、お供え物を用意します。お供え物は季節の果物や故人の好物のほか、春はぼた餅、秋はおはぎを供えるのが定番となっています。ぼた餅とおはぎは餅菓子で同じ物をさしますが、季節によって呼び名が変わります。さらに地域によっては彼岸団子を供える場合もあります。
お彼岸専用の仏壇飾りというものは基本的にはありませんが、宗派によっては「十三仏(じゅうさんぶつ)」と呼ばれる掛軸を飾る場合もあります。

お彼岸にやってはいけないことは?

お彼岸にやってはいけないことは?

仏教的な意味合いでは、お彼岸にやってはいけないことはありません。
お彼岸の時期は結婚式などの祝い事のほか、お宮参りなどの神事、さらには引っ越しやお見舞い、納車などは避けるべきという説があります。また水辺での遊びや土いじりは行わないなどともいわれています。しかしこれらは迷信や習慣に基づいてタブーとされているだけで、仏教的に避けるべき理由というものはありません。とはいえ気にする人もいるので、お彼岸の時期にこれらを行う場合は一定の配慮が必要といえるかもしれません。

浄土真宗のお彼岸

浄土真宗のお彼岸

浄土真宗と他の宗派では、お彼岸の意味合いが異なります。他の宗派では先祖や故人への追善供養といった意味合いが強いですが、浄土真宗では仏様に感謝して教えを確認する期間となります。お墓参りでも先祖や故人を追善するのではなく、仏様に感謝の気持ちを伝えるために行います。これらは「人は亡くなるとすぐに仏様になる」という浄土真宗の教えから来ています。また浄土真宗でも彼岸会の法要が開催されますが、追善供養という意味合いではなく、仏様に感謝を伝える讃仏会(さんぶつえ)として行われます。とはいえ浄土真宗でのお彼岸の過ごし方も、大きな違いはありません。浄土真宗でもお墓参りや彼岸会の法要への参加、仏壇にお供え物をするなど、他宗派と同様に過ごすことになります。
浄土真宗のお彼岸について詳しく知りたい場合は、下記の記事で紹介していますので参考にしてください。
https://shoudaiji.or.jp/baton/post893/

浄土真宗のお寺「證大寺」のお彼岸について

浄土真宗のお寺「證大寺」のお彼岸について

證大寺は東京都江戸川区にある浄土真宗大谷派のお寺で、1200年の歴史を有しています。お彼岸の時期になると、證大寺の墓地はお墓参りに訪れる人で賑わいます。また證大寺ではお彼岸に「彼岸会合同法要」として勤行と法話が行われます。誰でも予約なしで参加することができるため、お墓参りの後に彼岸会にも参加するという方も多くいます。
また證大寺では東京都江戸川区と埼玉県「森林公園昭和浄苑」、千葉県「船橋昭和浄苑」で、霊園を直接運営しています。こちらも證大寺と同様にお彼岸の時期にはたくさんの方がお墓参りにやって来ます。2つの昭和浄苑は墓地だけでなく立派な本堂も設けられていて、こちらでも彼岸会合同法要が行われ、予約不要で参加できます。
彼岸会合同法要は、證大寺や昭和浄苑にお墓がない人でも参加できるので、仏教について関心がある方や墓地を探している方は、お彼岸を機会に訪ねてみてはいかがでしょうか。

お彼岸についてお問い合わせはこちら

證大寺:https://shoudaiji.or.jp/

證大寺 江戸川:https://edogawa2.eitaikuyou.life/
森林公園 昭和浄苑:https://higashimatsuyama2.eitaikuyou.life/
船橋 昭和浄苑:https://funabashi2.eitaikuyou.life/

まとめ:お彼岸の意味を理解し、ご先祖様を大切に供養しましょう

まとめ:お彼岸の意味を理解し、ご先祖様を大切に供養しましょう

お彼岸は、先祖や故人、仏様への感謝を表す大切な機会です。お彼岸の意味を理解することでより有意義な時間となり、先祖や故人への供養もより心のこもったものになるでしょう。家族揃ってお墓参りをして先祖や故人の話を家族に語り継げば、家族の絆を深めることにもなります。また、久しぶりに会う家族やバラバラになった家族も、関係性を見直す機会にもなります。最近ではお彼岸でもお墓参りをしないという方もいますが、日本の伝統的な習慣なのでどうぞ大切にしてください。

2025年(令和7年)版のお彼岸に関する監修
仏教人生大学 講師
目﨑 明弘

PROFILE
證大寺 森林公園別院に所属。18歳から28歳まで京都の大谷大学で仏教を学ぶ。その後、浄土真宗大谷派の本山である東本願寺の同朋会館で五年間勤務。現在は、銀座別院等で講師を担う。

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